

えいごりらが全国の学校を訪問し、
授業の様子や取り組みをレポートします!
みなさん、こんにちは。えいごりらです!
美しい自然と、地域とともに創り上げた新しい校舎が魅力の五城目町立五城目小学校。
今日は、この素敵な学校にやってきました!
町を象徴する森山(もりやま)を仰ぎ見ながら、馬場目川(ばばめがわ)のせせらぎが聞こえる豊かな環境。四季の移ろいを肌で感じられるこの場所に、子どもたちの元気な声が響いています。
今回は、そんな五城目小学校の「英語教育」と「学校の魅力」をたっぷりとレポートするよ~。

まず、学校に到着して驚いたのは、その開放的で美しい校舎です。
正門で腰掛けて一休みした後に校舎へと足を進めると、昇降口へと続くキャノピー(ひさし)がぼくたちを優しく迎えてくれたんだ。

五城目小学校のコンセプトは「越える学校」。
これは単なるキャッチフレーズではなくて、令和2年度からスタートした現在の校舎は、地域住民の方々とのワークショップを重ねて計画されたものなんだって。
学校教育という枠にとどまらず、地域に開かれた場所を目指しているからこそ、敷地は公共施設群と隣接していて、さまざまな形で「境界を越えた出会い」が生まれるように設計されているんだそう。
校舎の中に一歩足を踏み入れると、そこには木材の温もりがあふれていたよ。五城目町は木材の町としても知られているんだ。シンプルな内装だからこそ、木の優しさが際立っていて、子どもたちの生活空間を明るく包み込んでいるみたい。
特に印象的だったのは、多様な学習を可能にする「オープンな空間」と「余白」を重視した作り。中庭を中心とした回遊動線が取り入れられていて、光が内部に溶け込むだけでなく、校舎のどこにいてもほかの誰かが活動している気配が伝わるように配慮されているんだ。
「ここでなら、豊かなコミュニケーションが自然と生まれるだろうな」と、思わず深呼吸をしたくなる、そんな素敵な空間だったよ。
さて、今回取材させていただくのは、6年生の外国語の授業です。
五城目小学校は現在、全校児童224名。2・3年生は1クラスだけど、1・4・5・6年生は2クラスという構成です。
ここで驚きの事実が。なんと、4年生の外国語活動と5・6年生の外国語科の授業は、2クラス合同で行われているんだそう。
普段の教室から、多目的スペースに机を持って集まった6年生たち。

指導に当たるのは、それぞれのクラスの担任の先生2名に加え、ALT(外国語指導助手)、そして英語が堪能な学習支援員の先生の、合計4名! これはまさに「チーム・ティーチング」の理想形では?
担任の先生が主導して、ALTが発音のモデルを届け、支援員の先生が細やかなサポートに回る。先生がた同士の信頼関係が非常に厚く、日頃から楽しそうに授業づくりをしている様子が、子どもたちにも伝わっているようだね。
この日の授業を中心となって進めていたのは、1組担任の舘岡博之(たておか ひろゆき)先生。
教員歴34年という大ベテランで、専門教科は国語、座右の銘は「明鏡止水(めいきょうしすい)」。その言葉どおり、落ち着いた物腰の中に、熱い教育への思いを秘めています。
舘岡先生が英語の授業で常に意識しているのは、「子どもたちが英語嫌いにならないようにすること」、そして「英語を話す楽しさを味わえるようにすること」。
そのために、授業のゴールとなる活動から逆算して、そこで使う表現や単語に自然と慣れ親しめるような指導計画を組み立てているんだそう。
また、ご自身が教えるだけでなく、「本場の英語を耳で鍛えてほしい」という思いから、ALTが話す機会を多く設定する工夫もされているんだって。

そして、もう一人の担任の先生は、2組担任の石川千鶴(いしかわ ちづる)先生。
教職3年目の若手の先生で、こちらも専門は国語です。
モットーは「尊敬と感謝」。中学校に進学して英語が本格的な教科になる前の段階として、「小学校の外国語の活動では、とにかく楽しんでもらいたい」という思いで指導に当たっているそう。
チャンツ(リズムに合わせて英語を言う活動)や歌のノリを良くして、子どもたちが自然と体が動くような工夫を凝らしているんだって。
Unitごとにメインの指導者が交代するスタイルを取っていて、お二人の個性が融合した授業が展開されているよ。

子どもたちに大人気のALT、Michealea Lemons(マシェイラ・レモンズ)先生にお話を伺ったよ。
アメリカ・ワシントン州シアトルのご出身で、2024年7月に来日されたマシェイラ先生は、隣の五城目第一中学校に在籍しており、小学校の英語の授業の時間に合わせて指導しています。
来日の理由は、「learn to many things(多くのこと、新しいことを学びたい)」という探究心から。
秋田に来て、五城目の人々の温かさや親切さに触れ、この地域をとても愛しているんだって。
「子どもが大好きで、自分が指導して成長する姿を目にするのが、『英語を教えていてよかった!』と思える瞬間です」と語るマシェイラ先生。
五城目小の児童たちも英語が大好きで、「マシェイラ先生と話せるようになりたい!」と、新しい表現や単語を学ぶのにとても積極的なんだそう。
五城目町の広報誌に「マシェイラのHello! 五城目」という連載エッセイを執筆していて、五城目の町と人への愛情あふれる文章に、思わずニッコリしちゃうね!
そして、この強力なチームを支えるのが、学習支援員の工藤陽花(くどう ようか)先生。
英語が堪能な工藤先生の存在は、担任の先生がたにとっても大きな支えとなっており、誰一人取り残さない丁寧な指導を実現しています。
それでは、実際の授業の様子のレポートだよ!
この日の授業は、普段どおり、デジタル教科書を電子黒板に映し出しながら進められたよ。
チャイムが鳴り、まずはマシェイラ先生の挨拶から。
「How are you?」「What’s the date today?」という問いかけに、児童たちは声を揃えて「Fine, thank you!」「January 29!」と元気に答えます。
続いて、恒例のchant'sタイム! 音楽が始まる前から、児童たちは手拍子をしてノリノリだね。

テーマは「What's your best memory?」。
最初は通常の速度で練習するけど、ここからが本番。
舘岡先生が「スピードアップバージョン」を流したよ! かなり速いテンポだけど、児童のみんなは笑顔でしっかりついていってるね。
ウォーミングアップで体が温まったところで、『NEW HORIZON Elementary 6』p.81、Unit7の「Sounds and Letters」へ。
まずは英文を心の中で読み、次に声に出して読みます。

ここでマシェイラ先生にバトンタッチし、ネイティブの発音に続いてリピート。
「みんな、英語の力上がってるよ! 上手くなってるよ!」という舘岡先生の励ましに、子どもたちの表情も輝いているね。

そして、本日のゴールである「小学校生活一番の思い出について、紹介する準備をしよう」をみんなで確認。
まずはフラッシュカードを使って、表現に必要な単語を練習です。
• 行事: chorus concert(合唱コンクール)、volunteer day、drama festival(学習発表会)など。舘岡先生が「みんな、この前やったよね」などと合いの手を入れ、イメージを膨らませるよ。
• したことシリーズ: ate, went, saw, had などの動詞の過去形。
• 気持ちシリーズ: nice, good, famous, favorite など。
どんな気持ちなのか、舘岡先生、マシェイラ先生が身振り手振りで一緒に確認したよ。



準備が整ったところで、p.76「What's your best memory?」のStep1モデル映像を視聴。
インタビュー動画を見て、登場人物のオーバーリアクションに教室が沸いているね。
「みんなも、このくらいやるんだよ!」と舘岡先生。
ここからは、児童一人ひとりが自分の「Best Memory」を書く時間
巻末カードを切り取り、思い出の絵と英文を書いていくよ。

机間巡視をする先生がたに、児童から質問が飛びます。
「先生、修学旅行で行った『ベニーランド(仙台市の遊園地)』ってどう書くの?」 すかさず先生が「Benylandだよ」とアドバイス。
「先生、100メートル走はどう書くの?」「3種類くらい、表現があるみたいだよ」とアドバイス。勉強になります!
10分ほど集中して取り組んだ後、舘岡先生が「絵は途中でも、話す内容ができていればいいからね」と声をかけ、ペアでの練習タイムへ。

表現や注意点をみんなで再確認し、隣同士で会話練習が始まったよ。
どの人も物怖じせず、活発にやり取りをしています。
舘岡先生がおっしゃっていたとおり、誰もが協力して取り組む雰囲気が教室全体に広がっているね。
今日は練習なので近くの席同士のやり取りだったけど、もう既に「早くやりたい!」という気持ちにあふれていたよ。


最後はワークシートに振り返りを記入。「Class leader!」の号令で、「Let's finish English Class. See you!」と元気に授業を締めくくったよ。


授業後、伊藤久(いとう ひさし)校長先生にお話を伺いました。実は校長先生ご自身も中学校の英語教員で、しかも、40歳を過ぎてから英検1級や全国通訳案内士といった難関資格を取得されたという、ものすごい努力家です!
「子どもたちには、ぜひ若いうちから資格取得などにも積極的に挑戦し、英語学習への意欲を高めてほしい」と熱く語ってくださいました。
五城目小学校では、英語教育を通じて「世界を知ることで地域を知る」というユニークな取り組みを行っていて、6年生の総合的な学習の時間を活用した「五城目で世界一周」というプロジェクトは、なんと今年で12年目なんだそう!
6月〜7月に秋田市の国際教養大学(AIU)から留学生が来校し、交流活動を実施。これで英語へのモチベーションが一気にアップ!
その後、子どもたちが「英語で五城目町をPRする」ための調査活動を開始。自然、歴史、観光、偉人、名産品、そして自分たちの学校などについて、グループに分かれて英語でまとめるんだって。
11月に「五城目で世界一周発表会」を開催。5年生や地域の方々も参加し、階段教室で発表します。
そして12月、今度は子どもたちがAIUを訪問! 講義棟の大きなホールで、留学生や学生を前にプレゼンテーションを行い、大好評だったそうです。
「英語の授業ややり取りを通して、互いの関わりを一層深めてほしい。そうした経験は、異なる言語や文化を持つ人々を理解し、多様な考えを受け入れる心の育成につながります」
校長先生の言葉には、英語というツールを使って、子どもたちの世界を広げたいという深い願いが込められていました。
五城目小学校を訪れて感じたのは、「つながり」の温かさ。
木材の温もりに包まれた校舎での、地域とのつながり。 4人の先生がたが協力し合う、「チーム」としてのつながり。そして、英語を通じて世界の人々と交流し、自分の住む町を再発見する学びのつながり。
「越える学校」というコンセプトのとおり、そこには、教室の壁、地域の境界、言葉の壁さえも軽やかに飛び越えていく子どもたちの姿が、あったんだ。
先生がたがまいた「楽しさ」という種が、子どもたちの中でしっかりと芽吹き、やがて大きな花を咲かせるんだね。
最後に、取材に応じてくださった五城目小学校の皆様、本当にありがとうございました!
今日のレポートはこれでおしまい!またね~!
(取材日:2026年1月29日)

第72回 2026年3月6日
秋田県五城目町立五城目小学校

第71回 2026年2月26日
福井県若狭町立三方中学校

第70回 2026年2月19日
神奈川県川崎市立東門前小学校

第69回 2026年2月4日
福井県福井市社北小学校

第68回 2026年1月22日
北海道札幌市立藤の沢小学校

第67回 2025年12月3日
兵庫県神戸市立中央小学校(後編)

第66回 2025年11月10日
兵庫県神戸市立中央小学校(前編)

第65回 2025年10月29日
岡山県岡山市立山南学園

第64回 2025年8月6日
奈良県葛城市立白鳳中学校

第63回 2025年6月2日
埼玉県吉川市立中曽根小学校(後編)

第62回 2025年4月22日
埼玉県吉川市立中曽根小学校(前編)

第61回 2024年5月7日
三重県松阪市立久保中学校

第60回 2024年3月11日
福井県小浜市立加斗小学校

第59回 2024年1月18日
愛知県一宮市立大和南小学校

第58回 2023年12月27日
奈良県葛城市立新庄小学校

第57回 2023年11月24日
石川県金沢市立西南部中学校

第56回 2023年7月7日
茨城県守谷市立守谷中学校

第55回 2023年4月17日
群馬県富岡市立高瀬小学校

第54回 2023年4月13日
岡山県津山市立津山西中学校

第53回 2023年4月3日
奈良県葛󠄀城市立磐城小学校

第52回 2023年3月3日
滋賀県東近江市立蒲生西小学校

第51回 2023年2月20日
香川県高松市立古高松南小学校

第50回 2023年2月13日
愛知県愛知教育大学附属名古屋中学校

第49回 2023年1月23日
愛知県尾張旭市立東栄小学校

第48回 2023年1月16日
奈良県王寺町立王寺南義務教育学校

第47回 2022年12月13日
佐賀県佐賀市立城西中学校

第46回 2022年12月2日
岡山県立岡山操山中学校

第45回 2022年8月31日
岐阜県多治見市立笠原中学校

第44回 2022年8月10日
石川県野々市市立富陽小学校

第43回 2022年7月26日
愛媛県松山市立久谷中学校

第42回 2022年6月29日
秋田県由利本荘市立由利中学校

第41回 2022年5月9日
群馬県みどり市立大間々南小学校

第40回 2022年4月28日
鳥取県南部町立西伯小学校

第39回 2022年4月25日
広島県廿日市市立七尾中学校

第38回 2022年4月20日
福島県西白河郡西郷村立米小学校

第37回 2022年4月1日
茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校

第36回 2022年3月30日
岐阜県大垣市立中川小学校

第35回 2022年3月25日
長崎県五島市立奈留小中学校

第34回 2022年3月11日
山口県下関市立長成中学校

第33回 2022年2月4日
佐賀県伊万里市立二里小学校

第32回 2022年2月4日
岩手県奥州市立水沢小学校

第31回 2021年11月15日
北海道上川郡東川町立東川小学校

第30回 2021年10月25日
滋賀県湖南市立甲西北中学校

第29回 2021年9月2日
兵庫県たつの市立龍野西中学校

第28回 2021年3月17日
群馬県前橋市立細井小学校

第27回 2021年1月8日
千葉県富津市立吉野小学校

第26回 2020年12月16日
新潟県新潟市立上所小学校

第25回 2020年11月13日
東京都品川区立芳水小学校

第24回 2020年1月24日
神奈川県横浜市立荏田東第一小学校

第23回 2019年6月21日
宮城県大崎市立古川第五小学校

第22回 2019年5月31日
秋田県大館市教育委員会
大館市立上川沿小学校

第21回 2019年5月24日
山形県川西町立小松小学校

第20回 2019年5月17日
福島県白河市立みさか小学校

第19回 2019年5月10日
大阪府高槻市立大冠小学校

第18回 2019年4月26日
宮城県利府町立青山小学校

第17回 2019年4月19日
静岡大学教育学部附属浜松小学校

第16回 2019年4月12日
広島県海田町立海田小学校

第15回 2019年3月29日
宮城県七ヶ浜町立亦楽小学校

第14回 2019年3月22日
山形県庄内町立余目第四小学校

第13回 2019年3月15日
岡山県岡山市立石井小学校

第12回 2019年3月1日
鹿児島県薩摩川内市立平佐西小学校:後編

第11回 2019年2月22日
鹿児島県薩摩川内市立平佐西小学校:前編

第10回 2019年2月15日
茨城県守谷市立守谷小学校

第9回 2019年2月8日
三重県松阪市立香肌小学校

第8回 2019年2月1日
青森県つがる市立向陽小学校

第7回 2019年1月25日
北海道旭川市立富沢小学校

第6回 2019年1月17日
高知県高知市立春野東小学校

第5回 2019年1月11日
島根県松江市立義務教育学校八束学園

第4回 2018年12月28日
千葉県我孫子市湖北地区公民館

第3回 2018年12月21日
千葉県富津市立大貫小学校

第2回 2018年12月13日
東京都港区立笄小学校

第1回 2018年12月12日
東京都文京区立誠之小学校