みなさん、こんにちは。えいごりらです。
今日は、愛知県尾張旭市にある東栄小学校にやってきました。
愛知県初上陸です！

東栄小学校は令和3年度に開校７０周年を迎えた学校で、令和元年度から英語専科制を尾張旭市内で初めて導入し、市内のモデル校となっています。

さらに、この学校で特徴的なのが、イングリッシュルーム！　英語の授業をするときは、子どもたちみんなでホームルーム教室からイングリッシュルームに移動します。

イングリッシュルームには、子どもたちがたくさん英語に触れられるように、いろいろな工夫がありました。中でも印象的だったのは、たくさんの英語の本！　難易度ごとに分類されていて、子どもたちは自分の好きな本を選んで読めるんです！

イングリッシュルームは「特別な空間で学習することで、子どもたちの意識が変わり、より活発な英語学習につながる」との思いがこめられているそうです。

では、このイングリッシュルームでは、どんな授業が行われているのでしょうか？

今回は5年2組のみなさんの授業を見学させていただきました。
5年2組は「学ぼう」という意欲にあふれるパワフルなクラス！
授業を行うのは、担任の松嶋秀和（まつしま 　ひでかず）先生とALTのKeiko先生です。

松嶋先生は、英語が専門で、昨年度まで中学校の先生だったんです。
今年度は、「日本一のクラス」をテーマに学級運営をされています。
特に、「あいさつ」「そうじ」「ありがとう」を大切にされており、学校生活を通して、どんなに小さなことでも子どものいい場面を見たときは、ほめるようにしているそうです。
ちなみに、松嶋先生は筋力トレーニングが趣味で、ベンチプレスで100kgを上げることができるんです！　すごい！！

ALTのKeiko先生は、イギリスや中国に住んでいた経験があり、英語だけでなく中国語も話せるんです。Keiko先生は、スモールトークを大事にし、できるだけ子どもたちが馴染みのある内容に取り組めるよう、工夫されています。

それでは、5年2組の授業を見ていきましょう。

今日の授業で取り組む単元は、Unit6 「What would you like?」 です。
この単元では、ていねいに注文したり、値段をたずねたりする表現を学びます。

まずは、みんなで歌を歌います。ここで、指導者用デジタル教科書が登場！
Let’s Sing の「 What would you like?」 を歌っていました。

みんなで歌ったあとは、個人で歌の練習をします。ここで活躍するのが、学習者用デジタル教科書！　子どもたちはイヤホンを使って、学習者用デジタル教科書から流れる音声を聴きながら練習していました。

松嶋先生はインタビューの中で、「学習者用デジタル教科書は、自分の空間で練習できるのがいい」と仰っていました。

個人練習したあとは、もう一度全員で歌います。
1回目と比べると、みんな大きな声で自信をもって歌えていました。素晴らしい！！

歌の次は、スモールトークです。最初に松嶋先生とKeiko先生とで会話のお手本を見せます。このお手本がコントのようでとても面白いんです！　子どもたちも前のめりで見ていたのが印象的でした。

さらに、会話の場面をクイズ形式にして子どもたちに考えさせていました。ここでも、「子どもたちが少しでも主体的に取り組めるように」という先生の思いが感じられました。

お手本を参考に、今度は子どもたちがペアでスモールトークを行います。
下の写真は、スモールトークを発表している子どもたち！
みんなの前で英語で発表できるなんて、すごいね！！

そのあとは、Picture Dictionaryの単語を松嶋先生、Keiko先生に続いて、みんなでリピートします。指で単語をさしながら発音するのが特徴です。
ここでもユーモアあふれる投げかけ（「初恋の味は？」→sweet? bitter? など）がされており、子どもたちは本当に楽しそうでした。

何より、先生ご自身も授業を楽しんでいるのが伝わってくるシーンでした。

単語を確認したら、Starting Out の動画を視聴します。動画を視聴して分かったことをワークシートに記入していきます。ここでも学習者用デジタル教科書が活躍していました。

その後、ワークシートに書いた内容をもとに、ペアで情報を確認します。
みんな真剣に話し合っていました。

授業の最後には、一人ひとりが学習内容を振り返ります。
ここではオリジナルのシートを用いて、振り返りを記入していました。

授業が終わったところで、「さあ、これから先生にインタビューだ」と思っていたところ……
子どもたちが代わる代わるぼくのところに来て、「ありがとうございました！」と挨拶してくれました！　授業の様子もすごかったけど、挨拶をしてくれる子どもたちの姿には本当に感動しました。(涙)

最後に井田寿（いだ　 ひさし）校長先生（右）のお話をご紹介します。

井田校長先生に、小学校での英語教育を進める中で感じたことを教えていただきました。「担任の先生が英語の授業を行うことで、学級づくりの延長で取り組めるため、子どもたちとより密なコミュニケーションを取ることにつながっていると思います。ただ、その一方で、まだ英語の授業に不安を感じている先生も多い。今後の課題として、専科教員やALTの先生が中心となり、英語授業のノウハウを普及させることで、先生の不安が少しでも払拭されると良いと考えます。」

井田校長先生のお言葉からは、学校現場で取り組んでおられるからこそ見えてくるものを教えていただいたように感じました。

今回も本当に学びが多く、有意義な機会となりました。
次はどんな授業を見られるのか、楽しみです！
またお会いしましょう！！

（取材日：2022年11月17日）