こんにちは。えいごりらです。
本日は茨城県つくば市にやってきました。つくばと言えば、日本百名山の筑波山やエキスポセンターが有名ですね！
取材をさせていただく学校は、「つくば市立みどりの学園義務教育学校」です。2018年に開校した、小学１年生から中学３年生まで９年間一貫教育を実施している学校です。さまざまな場面で教育にICTを取り入れていて、ICT先進校としても有名です。
学校の玄関を入るとSDGsのパネルなどが掲示してあります。

お出迎えをしていただいたのは、毛利靖校長先生です。
（笑顔がすてきな校長先生だな〜。本日はよろしくお願いします。）
はじめに学校の特色について、毛利校長先生にお話しいただきました。

みどりの学園では、先進的ICTに加えて、プログラミング、STEAM、小学１年生からの英語教育、アクティブ・ラーニング、SDGsなどを実践しているそうです。また、「21世紀型スキルの育成と社会力を高める７Ｃ学習」を掲げています。７Ｃとは、Cooperation（協働力）、Communication（言語活用力）、Critical Thinking（思考・判断力）、Computational Thinking（プログラミング的思考）、Comprehension（知識・理解力）、Creativity（創造力）、Citizenship（市民性〔社会力〕）です。

（校長室にもしっかり掲示されていました。）

児童・生徒が主体的に学習していく際に、ICTを使って情報収集や課題を追究したり、考えを共有したり深めたり発信したりする学習スタイルを、学校全体で実施しているそうです。

毛利校長先生のもとには、全国各地から、「ICTを教育活動に取り入れたいけれどもどのようにしたらいいのか悩んでいる」などの相談が寄せられているそうです。毛利先生曰く、「まず、取り組みを真似してみて、そのあとオリジナリティーを出していけばよいのではないでしょうか」とのことです。

続いてみどりの学園の図書室に案内してもらいました。

（英語の本がたくさん！　えいごりらも読みたいなぁ～。）

次に、みどりの学園の教室に案内してもらいました。廊下が広くて明るいのが印象的。普通教室と廊下の間に壁がないので開放的です。

本日、英語の授業を取材させていただく教室は、７年３組です。担当は吉田圭介先生です。8時35分からの、１時間目の授業です。
（吉田先生、みなさん、よろしくお願いします！）

授業の内容は、Book 1 Unit 9の「Think Globally, Act Locally」です。
生徒はこの授業までに、教科書の本文（Story 1〜Story 3）を学習してきました。本時は、世界的問題や地域の問題について、現状や自分の思いを知ってもらうポスターを作ってプレゼンテーションを行います。

本日の授業の流れは、
1　Small Talk（“What do you want in your town?”について）
2　Reading Practice（端末を使って教科書本文の音読練習）
3　Presentation
4　まとめ　

1　Small Talk（“What do you want in your town? ”について）：ペア活動

ペアで自分の街に欲しいものについてやり取りを行います。吉田先生は、適宜、英語で表現する手助けをしていました。Questions?と生徒に投げかけ、（伝えたいけれども英語で表現できないなどの）疑問があれば質問するように促していました。生徒のひとりが「場所」「みんながテニスをできる」と言うと「場所は‘place’」「Everyone can play tennis」「続けて言ってごらん」のようにヒントを与えていました。生徒たちは、ペアを替えてどんどん会話を続けます。

（まだ学習していない単語や表現でも、こんなふうに指導してもらうと、言えるようになるんだなあ〜。）

2　Reading Practice（端末を使って教科書本文の音読練習）：各自

教科書本文の音読を、各自が端末を使って行います。本文の速度を調節したり、自信のない文を繰り返し練習できるのがメリットだそうです。学習者用デジタル教材には、速度調節のバーがついています。また、読み上げられている部分の色を変えることもできます。

（個別最適な練習ができるんだなあ〜。）

3　Presentation：ペア活動

ペアになり、各自が作成したポスターを示しながらプレゼンテーションすることを、ペアを替えて何度も行います。目安の時間は２分。ペアはお互いのプレゼンを評価し合います。評価の観点は、①Speed、②Voice、③Eye Contact、④Picture Presentationです。

ポスターのテーマは、「絶滅危惧の動物」「節電」「地震への備え」「地球温暖化」などさまざま。１枚のスライドにまとめている生徒もいれば、イラストのみのスライドで導入して、そのあと文字入りのスライドを表示するなど工夫をしている生徒もいます。当該Unitで学習した‘need to’や‘want to’といった表現も効果的に使えていて、すばらしいプレゼンテーションです。それぞれの生徒が「伝えたい！」と思う内容を一生懸命英語にしている姿が印象的です。

4　まとめ：全体で発表をシェア

最後に、５人の生徒に、全員の前で発表してもらいました。

（あっという間の50分間でした。ありがとうございました。）

最後に、吉田先生に授業で大切にしている点などについてお話を伺いました。

吉田先生は、「生徒が英語を使う姿」が多く見られるように心がけて授業を行っているそうです。今回はPresentationの授業でしたが、たとえば、Readingを指導する際も、本文の内容を教え込むのではなく、生徒の「まず読んでみよう」「まちがってもいいからやってみよう」という姿勢を大切にしているそうです。
また、英語での「発表」や「やり取り」は、何度も行ったり、クラスメイトのよい部分を自分の発表に取り入れたりすることが大切なので、50分という限られた時間のなかで、なるべく生徒が英語を多く発せられるように授業を組み立てているそうです。

今回のレポートはこれでおしまいです。次回もお楽しみに！！

（取材日：2021年12月14日）