みなさん、こんにちは、えいごりらです。
本日は、佐賀県伊万里市にやってきました。伊万里市は、北部九州の西部に位置し、かつては伊万里港から積み出しを行っていた磁器（伊万里焼）が有名だよ。街の至るところに焼き物のモニュメントがあるので、訪れたときには、ぜひ、探してみてね。

今回、取材する学校は「伊万里市立二里小学校」です！
児童数は244名で、今の二里小学校となって、なんと113年の歴史ある学校です。7年前に新校舎に建て替わり、とても明るい雰囲気の学校です。
廊下は広く、校舎の教室棟には３階までの吹き抜けがあり開放感たっぷり。
近くに祖父母が住む家庭が多く、地域のコミュニティ活動がさかんで、行事などへの参加も活発に行われているようです。

さて、今回、授業を担当する先生は、「岩永亜希（いわなが　あき）先生」です。

岩永先生は、2014年に佐賀県のスーパーティーチャーに任命され、2020年より英語専科教員として近隣学校と合わせた３校で授業をしています。英語教育の中で、「『聞くこと』はすべての言語活動の土台」という考え方を軸に指導をされています。
岩永先生自身は、20代の頃、オーストラリアのシドニーに3年間、滞在されていました。初めの頃は、周りが何を言っているか分からずに苦労したご経験があるそうです。その経験が、今の小学校英語において、聞く力をつけることを大切にする授業づくりの原動力になっているとのことです。

それでは授業の様子を！

今日は、５年１組、３６名。『NEW HORIZON Elementary 5』Unit6 「What would you like?」

まずは、既習表現を使った［Small Talk］からスタートです。全員が教室内を自由に動き回り、楽しそうにやりとりをしているよ。よく見ると、やりとりをした友達と色カードを交換しているね。時間内に何人かの友達とやりとりするので、手元のカードの色は、どんどん変わっていきます。最後に持っているカードが、その日のラッキーカラーになるかどうかをルーレットで決める瞬間は、みんなとてもドキドキしていたね！！

次に、2021年度から導入された１人１台のタブレット端末を使って、『Picuture Dictionary』の二次元コードを読み込み、発音の自主練習を行います。個別の端末を使うことで、自分に合ったペースで練習をすることができていました。

一人で言えるようになったら岩永先生の前で発話し、全部言えたら合格シールをゲットするという［メトロラーニングチャレンジ（メトチャレ）］を行います。

合格シールをもらった児童はすごく嬉しそう。みんな、意欲的に取り組んでいるね。
先生の前で発話するときは、スパニッシュカスタネットの音に合わせて声を出しているよ。

今度は、［自分の声を英語の文字にしよう］です。

タブレットとヘッドセットを準備し、Wordのディクテーション機能で音声入力をします。入力モードの設定を英語（米国）に変更し、英語を声に出して、入力していきます。

大きく声を出さないと認識しないので、ハキハキとした元気な声で取り組んでいるよ。

岩永先生によると、この活動をすることで声が自然と大きくなり、やりとりや発表をする際の声の大きさに繋がったとのことです。
PC画面の文字とワークシートの文字が同じであるかどうかを確認することで、読む活動にも繋がっているね。

最後に［佐賀名物 How much クイズ］を、3桁までの数字や“How much is it ?”などの英語表現を使いながら行いました。みんな、自分が予想した金額を英語で堂々と声に出せていてすばらしいね。

授業後に校内を案内していただきました。

●校内のいたるところにピクチャーカード
【全教室や廊下に英語カードの掲示】
教室の入り口や廊下などにいろいろなピクチャーカードが貼られています。普段から英語に触れることができるね。

【掲示した８枚のカードが変わる「Missing Game」】

全校児童が通る場所に８枚の英語カードが掲示されており、その内の１枚のカードが隠されています。
What’s missing?〔何のカードがなくなったでしょう？〕
How do you say （　　）in English? 〔（　　）を英語で何というでしょう？〕という英語が貼られており、隠された１枚の答えは、給食時間の放送で発表されます。

●給食時間の英語放送
高学年の児童が、給食時間の校内放送で、その日の給食で使われている食材を英語で紹介しています。ここで、廊下に掲示されていた「Missing Game」の答えも放送されます。

●英語の大型絵本
図書室には、英語の大型絵本がありました。岩永先生やALTの先生が授業中に読んでくれるみたい。児童が、絵本を借りて「読んでほしい」と授業の始めに持ってくることも…。

岩永先生の次に、白濱正博（しらはま　まさひろ）校長先生へインタビューを行いました。

白濱校長先生はICTがご堪能で、岩永先生と一緒に子どもたちの英語教育がより良いものになるようご尽力されています。とにかく子どもたちが「英語は楽しい！」と思ってくれることを願っていらっしゃいます。
また、ICTと英語は親和性が高いと感じられており、マイクとヘッドフォンが一体となったヘッドセット約70台が導入されました。
ただ、ICT機器は接続や動作がうまくいかないこともあります。そんなとき、二里小学校では、操作が分からず困っている友達に声をかけ、児童同士で助け合いながらスキルアップをしている姿が見られるそうです。

最後に…、授業が終わったあとに、ぼくが人気者に！！？

授業を見学させてくれた子どもたちから写真撮影のお願いがあり、長蛇の列ができました。

すぐにデスクトップ画面に設定してもらいました！！

今回のレポートはこれでおしまい。
次回もお楽しみに！

（取材日：2021年12月3日）