みなさん，こんにちは。えいごりらです。
本日は群馬県前橋市にある前橋市立細井小学校にやってきました！

前橋市は皆さんもご存じ，群馬県の県庁所在地！
北側に赤城山がそびえ，今の季節は「赤城おろし」という冷たい風が吹く。
雷（らい）と空風（からっかぜ），義理人情
群馬県民なら誰もが知っているこのフレーズのからっかぜとは，この赤城おろしのことだそうです。

さて，細井小学校は明治７年から140年以上続く伝統校で，現在は前橋市教育委員会指定の下，英語教育に力を入れている研究校なのだとか。
今日はどんな授業が行われるのか！とても楽しみ！

早速校内におじゃますると・・・

わ！

あっちにも！
こっちにも！

え・・・五人囃子って何ていうんだろう・・・
皆さん，分かります？

そうそう。
今の時期，こういうことはとっても大切！

さて，本日は５年３組のクラスにつきました！
授業内容は『NEW HORIZON Elementary 5』のUnit 7「Welcome to Japan.」です！
日本の四季や文化を紹介する単元ですね。
本日の授業を担当されるのは，いつも元気がモットーの上原由衣先生です！

まずは，チャンツを使いながら前時の復習です。
実はこのチャンツ，「HOSOIチャンツ」と呼ばれるオリジナルのチャンツなのです。お聞かせできないのが残念な，とてもリズミカルなノリノリの音楽です。

それでは，お待ちかねのアクティビティの時間！
今回，日本の四季や文化について，ALTのドロール先生に伝えることをUnitの目標にしているのですが，ただグループで発表するだけでは，子どもたちのテンションが上がらないかなと思って，上原先生は色々と検討されたご様子。

「みんな，大人になって会社に入ったら，色々なことをプレゼンテーションすることになるんだよ。」
「そこで今日，みんなはそれぞれの季節の良さを伝える会社で働いているとして，出会った人と名刺交換することになりました。では早速，三人一組で協力しながら，プレゼンテーションをしましょう。」

そして，満を持してALTのドロール先生登場！

え！？！？！？
なになに！？！？！？
何が始まるの！？！？！？

え～～～～～～
タブレット使って，発表しているの！？！？

こちらは名刺交換をしていますね。
かっこいい！！！！！

プレゼンしてもらったことをちゃんとメモしております！
でも，メインはコミュニケーションを楽しむこと！
だから，上原先生は「余裕があったらメモしてね」と伝えます！

よく見ると，名札も英語表記！！！！！！！
すご〜くおしゃれな会社員さんですね！！！

実は，後ほど上原先生に聞いたお話ですが，この前の時間で，子どもたちはグループごとにプレゼンテーションの内容を考えていました。
まず自分が伝えたいことを日本語の文章で考えてから，次にグループで『Picture Dictionary』を見ながら助け合って英語の文章を作ったんだって！

Unit 4「身近な人を紹介しよう」のときは，先生に「これ英語でなんて言うの？」と聞く子どもも多かったようですが，今回は「『Picture Dictionary』のここに載っているよ！」と言い合いながら原稿を作っていたんだそう。みんなすごいね！！

そろそろ授業も終盤！
授業のまとめに入ります。
振り返りシートを見てみると，「もっとたくさんの外国人に教えたい」「ドロール先生とほかの会話もしてみたい」と書かれていました。
子どもたちにとって「自分の英語が伝わることが楽しい」のだなと感じました！

こんなステキな授業をされる上原先生は，実は専門は英語ではなく，音楽の先生！
上原先生，どうしたらこんな授業ができるようになるのでしょう？

「細井小学校では，英語免許の先生もいらっしゃいますが，基本的に担任が英語の授業をやっています。私自身も英語の専門ではないのですが，とにかく間違っていても話そう！と思って，当初授業を始めました。
英語の授業では，相手とコミュニケーションを取ることを楽しみ，なおかつ英語を通して相手を知ることができるといいなと思っています。担任がクラスの実態を把握していることで，子どもたちが喜びそうな教材，教具，場づくりの工夫ができます。また，子どもたちに，より自然に必要感をもたせ，『やりたい，伝えたい』という意欲を持たせることができると感じています。」

なるほど！
学級の様子が分かるからこそ，授業の切り口を工夫することができるのですね！
では，子どもたちに将来英語を通してどうなってほしいですか？

「子どもたちにとって，普段の生活の中でなじみのない言語である英語を使い，相手に伝わる喜びを感じてほしいと思っています。『英語で伝える，伝わるのは楽しい』と感じられる授業をしていきたいです。学んだことや，ALTに英語を伝えられたことに自信を持ってほしいと思います。外国の人と話したり，仲良くなったりしていくなかで，少しでも英語が話せると世界の人とつながれるんだという素晴らしさを知り，子どもたちの世界がどんどん広がっていくといいなと思います。」とのこと。

上原先生，ありがとうございます！

細井小学校校長の笠原晶子先生にもお話を伺いました。
笠原先生，英語の研究を進める中で，何か見えてきたものはありますか？

「小学校の英語では，担任が指導するメリットはとても大きいと感じています。担任は子どもたちの様子を一番よくわかっているので，授業で大切なコミュニケーション活動をうまく進められます。うちの学校では担任が授業の中心になって，ALTのような英語力のある方とTTをしたり，デジタル教材を活用したりしています。先生ががんばって英語を使っている様子は子どもたちにとってよいロールモデルとなり，子どもたちも失敗を恐れずに進んで英語を使っている様子がみられます。とてもうれしいです。」

笠原校長先生，ありがとうございます！

コロナ禍で，マスクをし，距離を保ちながらも楽しく，素敵なコミュニケーション活動をするみなさんを見て，僕も勇気をもらいました。
ありがとうございました！

今回のレポートはこれでおしまい。
最後に資料や，ALTのドロール先生やイングリッシュサポーターの井田先生のメッセージも掲載しますね。こちらもぜひチェックしてください！
ではでは，次回もお楽しみに！

《細井小学校の年間指導計画（短時間＋１コマ》
https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/detail/113314/

《ALTのドロール先生からのメッセージ》
I’m from Israel.Israel is a small country in the Middle East and very ahead in technology.
My wife is from Japan.（Japanese）
I like the food in Japan and the calm nature of the Japanese people.
I’ve been living in Japan for 11 years.
I’m good in computers and teaching English.
My motto is “The path to success is paved by mistakes.”
In the last few years Japan did a big leap on the way of the English Education and now the elementary school students are much better in English than a few years ago.

《前橋市イングリッシュサポーターの井田先生からのメッセージ》
前橋市のイングリッシュサポーターとして，英語授業で担任の先生方のお手伝いをして３年になります。小学校での英語授業は，教科書のチャントや歌を用いて音声に慣れ親しみながら楽しいゲームやアクティビティで自然に英語を身につけさせていくという点で，教える側としても毎回楽しく，充実したT.T.が出来ていると思います。
“Learn from yesterday, live for today, hope for tomorrow.”
常に希望をもって何事にも取り組みたいです。

（取材日：2021年2月24日）